僕の選択は間違っていたかもしれない

でも、今となってはどうでもいい事だと思った
















比喩でも何でもなく、僕はもうすぐこの世界が終わる事を悟っていた

「何時も通り」の学校の屋上

最後に授業を受けたのはいつだったか忘れた

平日の昼間だというのに可笑しいほど静かだ

この世界には文字通り、僕らしかいない

だけど、これが僕と彼女が望んだ世界

何も辛い事が無い、僕たち二人だけの世界







_____そんな世界がもうすぐ終わる




だんだんと色を失っていく世界の中でも、彼女は相変わらず眠っている


幸せそうな顔で、何も映さない瞳を閉じて


例え間違っているとしても、彼女がわらってくれるなら僕はすべてを捧げられる


でも実際は、間違いは間違いなだけ


僕が逃げる事を選択したら彼女は再び笑うようになった


太陽のような笑顔ではなく、何も感情の無い笑顔で


それでも僕は、この世界で彼女にすべてを捧げてきた



.....それももうおしまい


この壊れた世界に幕をしよう


相変わらず唐突にやってきた睡魔に襲われながら、僕はまどろみの中に堕ちていく













______次の世界がやってきても、僕は彼女にすべてを捧げよう









君が本当の意味でわらってくれるまで__________







それまでまっててくれるかな、小毬さん